ヴァイタル・サイン
南杏子の「ヴァイタル・サイン」を読む。ヴァイタル・サインとは、生命兆候と言い、体温、血圧、脈拍、呼吸、意識が基準値を外れているか如何かと見極める事で、患者対応の基本らしい。
看護師の堤素野子が務める病院での、大変な勤務状態に耐える様が描かれる。病棟は東西に分かれ、彼女は東の担当。主に3名での夜勤は、ナースコールひっきりなし。
私も、数年前癌が発見され、静岡がんセンターで切除したが、其処も東西に分かれて、東だったので比較してしまった。
私の場合は、夜勤看護師1名だったが、病室のドアは開いており、カーテンだけだったので、眠れない時廊下を見ていると、看護師が走って来て向かいの病室へ。又走って戻っていた。何時来るか判らないコールに備えてか。
患者にもよるが、昼間、配膳から食事の世話迄。私の所は配膳係が配るのみだった。ナースステーションでは経過などの記入も大変。私の所はパソ付きの台を押してその場で記入だ。
患者死亡の時、医者は御臨終ですで引揚る訳だが、看護師は死後遺体処置をしなければならない。エンゼルケアとも言うと。所謂死化粧だ。
私の家内が亡くなった時、娘と一緒に少し遣り、後は看護師に任せたが、葬祭場で棺の中を見ると、まるで生きているようで感動した。その詳細も描かれるが、大変な手間だ。
其の外、薬や点滴も人により皆違う訳で、作る時は2人で確認すると。過酷な勤務状態の此の病院も改善に向かうのだが、大病院での看護師の大変さが伝わってくる長編だ。★5
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