伊藤礼
伊藤礼と言っても何人か判らない方が殆どであろう。私もこの年まで知らず、伊藤整絡みで知った次第だ。
あのチャタレイ裁判で一躍有名の作家、文芸評論家、その人の息子だ。息子と言っても私と同じ83歳。大学教授退職後、出しているその著書が面白く、内田百閒以来と褒める人もおり、私も同感だ。
弱かった体だが、歳取って始めたサイクリングですっかり丈夫になったらしい。読了したのは「こぐこぐ自転車」「大東京ぐるぐる自転車
」。前者は北海道などにまで走る。後者は東京を走り回るのだが、一人または同年輩の友人達とのものもある。
「大東京・・」は自宅久我山からで、20年近く荻窪に居た私は、このころ自転車で近辺くまなく走ったので興味深かった。
下町だが、殆ど車だったので幹線道路沿いばかりで、自転車で一歩横道に入ってのルポは新鮮で、小石川後楽園や東大植物園など行かなかったのが今になって惜しまれる。
町田も団地が当たって30年ばかり住んだので、尾根幹線(戦車道路)など懐かしい記述だった。
今読んでいるのは「ダダダダ菜園記」で、自宅で家庭菜園を始め、耕耘機まで買ってしまう。好奇心旺盛、研究熱心な人だ。
クワイの栽培で、正月しか出ず、最近は栽培もされなくなったが、カニだイクラだと騒ぐが、クワイに勝るもの無しというの私もで、高かったのが手に入らなくなり残念だ。筆者は知人から種芋を貰って栽培を始める。
この後「自転車ぎこぎこ」と講談社エッセイ賞の狩猟物「狸ビール」、「伊藤整氏奮闘の生涯」を読む予定。氏の文章は自転車の如く寄り道、脱線が多く、紙数が尽きて次回回しとなってばかりで笑わせる。 全て★★★★★
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