« クサボケ | トップページ | 今朝の房総 »

2015年12月28日 (月)

肝臓先生

Shinsatsu伊東の医者探しで、大分前市でくれた医者のリストを見て、天城診療所というのがありネットで調べたがはっきりしない。ただそこが坂口安吾の短編「肝臓先生」に出てくると知り関心を持った。

坂口は太宰治の入水のショックなどで鬱状態となり具合が悪く、尾崎士郎の紹介で伊東に滞在、療養していた。その診療所の佐藤清一(俳号 十雨)をモデルに書いたのが「肝臓先生」だ。

同じ佐藤をモデルに尾崎士郎も「ホーデン侍従」(未読)があり、名前だけは前から知っている。三人は親密な関係だったようだ。今村昌平監督が「カンゾー先生」で映画化もあって、家内はテレビで見たそうだ。物語は伊東だが、ロケは岡山でだった。

戦時中いろんな病人を熱心に見た先生だが、いずれも肝臓が腫れており診断からなんでも肝臓の病名から付けられた綽名らしい。実際流行性で、戦後アメリカで認められるまで、なんでも肝臓にしてしまうと保健所と揉めたり、医師会を脱退したりと大変な目に遭ったらしい。

私は東京に居た当時、新聞のコラムだったかでよく坂口の文を読み面白かった記憶があり、全集を以前求めた。「肝臓先生」は、ちくま文庫「坂口安吾全集7」に入っている。

漁師町と温泉街が同居した町で、漁師が上手く描かれていようか。結末と違い佐藤氏は95歳の長命だったそうだ。文章は最期肝臓先生を称える詩で終わるのだが、これが天城診療所内に「肝臓先生御夫妻顕彰碑」としてあるというので行ってみた。

151228kanzou_3

現地は有料駐車場になっていて、診療所も石碑も無かった。さらにネットで調べると、「伊豆新聞」で13年市の図書館に移設と知る。診療所は廃止らしい。大川沿いの伊東市図書館に行ってみたら、玄関脇に立派に手入れされて在った。

|

« クサボケ | トップページ | 今朝の房総 »

健康」カテゴリの記事

感想あれこれ」カテゴリの記事

読書」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« クサボケ | トップページ | 今朝の房総 »