半遁世
山田風太郎の「死言状
」に半遁世の心を時々持つようになり、宗教心とかでなく極力単純な生活をしてみたいという気持ちになった事が書かれている。
そこで蓼科の別荘でそれを試みるが、薪で風呂を焚き、新聞、テレビ無し、食事は干魚位、所帯道具は最少とする生活を始めた。しかし何やかやと道具はやはり入用で、第一買い物に遠くのスーパーまで車が必要というので、遁世生活は諦めたそうだ。
私のように伊東で年金生活の身も、半遁世といってもよかろう。なるべく人との付き合いを少なくしているので、今一番濃密といえるのは、御近所と町内会だろうか。それもなるべく距離を置くようにしている。それが可能な人達であるのが有難い。
ここは本当の田舎でなく、7万人位といえ市であるから可能なのかもしれず、これが農業主体の様な所では難しいのではなかろうか。テレビでよくやっているが昔と違い過疎地では、歓迎されているようで、農業を教えて貰えるのは良いが、作物を頂いたりお返しにパーテイーとか付き合い好きでないと煩わしい面もある。
車も2005年にやめたが自転車かバスで数分あればスーパーへ行け、身体が丈夫な限り半遁世に近いと思っている。ただ新聞、テレビ、インターネットで世に繋がっているが、これは少し制限しないと遁世といえず縮小へと努力している。
ただ遁世といっても世捨て人と違って、好奇心を失ってしまうと人間は駄目になると思うので、高僧のように悟れない情けない人間にとって、その兼ね合いは難しい。
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コメント
せいざんさん、こんにちは。
地震大丈夫だったですか?
相当強かったのではないですか?
充分気をつけてくださいね。
私は、世間と適度な距離があり、
自分なりの世界を保て、そして、
楽しめる「遁世」がいいと思います。
まさにせいざんさんのような(笑)
投稿: まゆ | 2009年12月18日 (金) 00:06
まゆさん、こんにちは。
ありがとうございます。
昨日は昼間一回あったのですが、夜に入って大小頻々とあり、30分しか寝てません。今のところ棚から物が落ちたり額が傾く程度です。今も揺れて来ました。震源は伊東沖です
ところでそちらでも地震の由、お気を付け下さい。震源に近い桶川には娘が嫁いでます。地震国ですね。
遁世ですが、凡人ですので完全な遁世とはいきません。お仕事持たれている方はなおでしょう。
投稿: せいざん | 2009年12月18日 (金) 07:59