« なつしま | トップページ | シャクヤク »

2009年3月23日 (月)

奇跡のリンゴ

Book 石川拓治著「奇跡のリンゴ」。ブログ "ぼちぼちお散歩日記"のまゆさんご紹介で、興味を持ち読んでみた。絶対不可能といわれた無農薬、無肥料によるリンゴ栽培を成し遂げた木村秋則さんの物語だ。

リンゴは農薬に依存する代表的な作物で、リンゴ農家は農薬の散布により、病害虫の駆除に膨大な手間と時間を掛けているのだが、農薬が出現した事により、病害虫との戦いは農薬がやってくれるようになったので、品種改良に力を入れることが出来、現在の大きく甘いリンゴが出来た。

自然農法の考えはそれまでにもあったようで、木村さんは福岡正信さんの「自然農法」という本に出会い、大量の化学肥料や農薬を投入する現代農法に対して、自然のシステムを100%生かした農法を実践されているのに驚き、それは米と麦だったがリンゴでも出来ないかと考えた。

だがそこで始めた無農薬により、あっという間に殆どのリンゴの木が全滅状態となり、生活もままならぬ長い苦労が始まる。万策尽きて山中に入り自殺を考えた時、ドングリの木が目に留まった。たわわに実ったその木は病変した葉はあるが少なく、当然ながら農薬など必要としてはいないのにだ。

手に取った山のふかふかした土。人間が農薬で害虫を追い出して作られた田畑とは違う土に住む、豊富な昆虫や微生物と草木の自然のバランスによると気がついたのだ。この土作りにより木村さんのリンゴは根が深く張る病害虫に強い木になっていく。

農薬の散布により生態系が破壊され、継続して肥料を投入する事で土壌が本来持っていた力が失われ、そこで育つ作物が充分な生命力を発揮できずにいたのが、土の改良により木が生き生きしてくる有様は感動的だ。

私の庭でも品種改良された大きく派手な草花は、綺麗だが一寸手入れを怠ると翌年は消えてしまう。怠け者の私は捨て育ちの丈夫な花がいい。それはさておき木村さんの人柄と支えた多くの人の物語は、いろいろ考えさせるものを含んでおり、人生哲学の書として読めた。

甘い大きなリンゴはあるが、木村さんのリンゴは多分自然農法独特の味わいがするのだろう。いっぺん食べてみたいものだが中々手に入らないらしい。農薬を使わない農業が普及していく兆しはあるようだが。

にほんブログ村 シニア日記ブログ 70歳以上へ

|

« なつしま | トップページ | シャクヤク »

環境問題」カテゴリの記事

読書」カテゴリの記事

植物09」カテゴリの記事

コメント

せいざんさん、こんにちは。

読んでいただけて、嬉しいです。
そして、せいざんさんにも感じるところが
あったということで、幸いに思います。
私は、この本から、とても学ぶことが多かったです。
リンゴと人間は同じだと思いましたし。

本当に、一度は食べてみたいですね、
木村さんのリンゴ(笑)

投稿: まゆ | 2009年3月23日 (月) 19:51

まゆさん、こんにちは。
まゆさんのように上手く書けません。文才の無い自分が歯がゆいです。
また良い本ご紹介ください。

投稿: せいざん | 2009年3月24日 (火) 09:11

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 奇跡のリンゴ:

« なつしま | トップページ | シャクヤク »