真珠夫人と白蓮れんれん
去年菊池寛の「真珠夫人」を読んだ。576pを一気に読ませ最後は涙々。中々良く出来た大衆小説だった。そして今度林真理子の「白蓮れんれん
」を読む。この本を買うに到った動機は忘れたが、何でもネットで色々購入する本を検討しているうちに出て来て、この本も買っておこうとなった気がする。
読んでいるうちなんだか何処かで、似た内容の本を読んだ覚えがあるなと思ったら、それが真珠夫人だった。男爵の娘が子爵の息子との潔い交際。そこへ現れた成金に借金と名誉のため嫁ぐ事に。一方白蓮は大正天皇の姪である華族の白蓮がやはり成金に嫁ぎ、どちらも波乱万丈の成り行きとなる。
菊池寛は白蓮の事を"筑紫の女王柳原白蓮"として連載した新聞記事等に、ヒントを得て真珠夫人を作ったらしく、真珠夫人の連載は大正9年、有名な白蓮事件は10年に発生する。白蓮れんれんは、共に逃げた青年の実家が門外不出の書簡700余を著者に提供、伝記文学の傑作だ。心理描写が素晴らしい。
短歌に関心がある私としては、佐々木幸綱の祖父である佐々木信綱の門下に白蓮が入ったことが、事件の大きな切っ掛けになったので興味深かった。白蓮辞世の歌
そこひなき闇にかがやく星のごとわれの命をわがうちにみつ
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