(大連の思い出20)大詔奉戴日
毎月8日は開戦を記念して"大詔奉戴日"になり、講堂に集合する。天皇皇后両陛下の御真影に最敬礼の後、校長が紫の袱紗を広げ黒塗りの箱より詔書を取り出し朗読する。
先ず"教育勅語"。 朕惟フニ我カ皇祖皇宗・・・ で始まる朗読の間ずっと頭を下げている。意味は大体判るが1語1句は難解でそれについて教わった覚えも無い。
いい加減首が痛くなる頃、終わってホッとするが又"青少年に賜りたる勅語"が始まり頭を下げる。軍人勅諭の青少年版だ。今度は校長も気分を変えようとするかのように、少し明るく高い調子で読み出すので我慢して聞いている。
"軍人勅諭"は物凄く長くこれも書いたのが配られたが、さすがにこれは 1っ軍人は忠節を尽くすを・・・ の5箇条の見出し(?)だけ覚えるだけでよかった。その他神武天皇から始まる歴代天皇名の暗記をさせられた。
この講堂でもう一つの思い出がある。姉が通学していた神明女学校の生徒が来て何かやっていた時の事。私は全然気が付かなかったのだが、誰かが女生徒をからかったらしい。その先生が血相を変えて職員室に飛んでいったのを覚えている。
やがて私達の担任が現れ、皆を並ばせると片端から顔面にビンタを食らわせた。あの痛さは今もしっかり記憶されている。"皇国の訓導"といわれた恐ろしい先生だったが、後にも先にも殴られたのはこの時だけだ。
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