(大連の思い出16)開戦
「大本営発表、帝国陸海軍は今8日未明、西太平洋において米英軍と戦闘状態に入れリ」 1941(S16)12、08 この報道がラジオから流れ、満州事変、支那事変と続いていた日本は太平洋戦争へと突入した。
それからは毎日のようにラジオから、敵戦艦何隻撃沈等の戦果が発表され、興奮した私は勤めから帰宅した祖父に、お帰りなさいも忘れ、大声で「撃沈!」と叫び吃驚させたのだった。
以後隣組が組織され、男性は国民服に戦闘帽、ゲートル、女性はモンペ姿に、胸には住所氏名の名札を付け、急速に戦時一色にのめり込んで行く。子供の私はそれまで日本が中国で戦争してたのは知らなかった。
学校は南山麓尋常小学校だが、国民学校に改称され、軍国主義の少国民への徹底的な教育のため"皇国の訓導"が、任に付いた。男女別学になり1~2年の優しかった女の先生に代わり、受け持ちはいつも怖い顔で辺りを睨んでいるような男の先生になった。
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